紅茶の生産量、消費量共に世界一の国インド。そのインド紅茶といえばダージリンやアッサムが日本では有名ですよね。
同じくインドの紅茶であるニルギリは、この2つの品種ほど日本で知名度はありませんが、人気のある紅茶です。
ニルギリはほかの紅茶と比べても飲みやすいので、初心者や紅茶が苦手な方にもおすすめ。
そんなニルギリはどんな紅茶なのか、特徴やおすすめの飲み方をご紹介します。
ニルギリとはどんな紅茶?

ニルギリはインドの南、西ガーツ山脈南部のニルギリ丘陵で栽培されている紅茶です。
ニルギリは、標高が高い高地の茶園で栽培されています。一番高い場所にある茶園で標高約2000mの茶園もあるほどです。
標高2000mは酸素も地上の70~80%程の高所で、富士山の五合目の須走口がちょうど2000mの高さにあります。

ちなみにニルギリは現地の言葉で「青い山」という意味で、「紅茶のブルーマウンテン」とも呼ばれているんですよ
ニルギリの特徴とは?

【ニルギリの特徴】
- 茶葉:茶褐色
- 香り:柑橘系のようなフルーティーで爽やかな香り、ほのかに甘さもある
- 味:渋味やクセがなくさっぱりとした味
- ※水色:明るく澄んだオレンジ色
- 収穫シーズン:1年通して収穫される
※水色:紅茶の抽出液の色
ニルギリは渋味が弱く香りも穏やかな紅茶です。味にクセもなく飲みやすいことから、紅茶初心者や苦手な方におすすめ。シンプルな風味なので、食事やお菓子などにも合わせやすいです。
特にニルギリの持つ風味はフルーツの香りを引き立ててくれるので、フルーツのケーキなどとも相性がいいです。

食べ物と合わせる紅茶に悩んだときにもニルギリはおすすめですね。それにニルギリのさっぱりとした風味には飽きにくさもあるので毎日飲む紅茶にもいいですよ
ニルギリの収穫シーズンとクオリティーシーズン
通年収穫されるニルギリの生産量は4~5月と9~12月が多く、総生産量のおよそ60%がこの時期に生産されています。
そしてニルギリのクオリティーシーズンは1~2月。この時期に収穫された茶葉は風味が濃縮されていて、ニルギリの持つ特徴が特に出た上質な茶葉になっています。
紅茶の特徴が一番出ていて最も品質の高い茶葉が収穫できるシーズンのこと。多くの紅茶にクオリティーシーズンがあります。
ニルギリはセイロンティーと似ている?
ニルギリは、インド南部で栽培されていてスリランカにほど近い場所に茶園があるからなのか、セイロンティーに似た特徴も持っています。

セイロンティーはスリランカ産の紅茶をまとめて呼ぶときの総称なんですよ
セイロンティーには柑橘系に似た香りや、日本人のイメージに近い紅茶の風味があります。ニルギリに近い特徴があるのは、気候や生育環境が近いのでおのずと似てくるのでしょうね。
セイロンティーについて詳しくはこちら↓
ニルギリのおすすめの飲み方は?
クセがなく渋味も少ないニルギリは、基本どんな飲み方でも合います。そのためブレンドティーのベースに使われることも多いです。
ストレートティーでもOK、ミルクティーでもOKですが、その中でも特におすすめしたいのはフルーツティーとアイスティーです。
おすすめの飲み方①フルーツティー

先ほども解説した通り、ニルギリはフルーツの相性がいい紅茶です。
入れるフルーツはオレンジなどの柑橘系やイチゴなどのベリー類、リンゴやパインなど色んなフルーツを入れたり、一つのフルーツをたくさん入れたりなどさまざま。
見た目も楽しめる上、漬けていたフルーツは紅茶がしみておいしく食べれらるのでおやつにもなりますよ。

どんなフルーツを入れようか、考えるだけでもワクワクしますね!
またスライスしたレモンを入れてレモンティーもおすすめですよ。レモンティーは、紅茶だけでは取れないビタミンCも取れるので一石二鳥です。
フルーツティーの作り方
【用意するもの】
- 蓋ができるボトル
- 茶葉:10g(リーフタイプはお茶パックを使うと楽)
- 水:500ml
- お好みのフルーツ(桃・イチゴ・オレンジなど)
※甘さを足したいときはガムシロップも用意
【作り方】
- ボトルに茶葉と水を入れて冷蔵庫で6~8時間おく。すぐに飲みたい方は水出し用ティーバッグを使うと時短になる
- フルーツの皮をむいて一口大にカットする。オレンジなどの柑橘系は皮を残したまま輪切りにする
- 出来上がったアイスティーにフルーツを入れて完成
フルーツを入れてすぐに飲む(食べる?)こともできますが、ここからさらに時間を置くとよりフルーツの風味が紅茶にしみ出し、フルーツの風味がより感じられます。お時間があれば試してみてください。

目安は冷蔵庫で1時間以上です
また、漬けていたフルーツにも紅茶がしみていておいしくいただけます。ちょっとしたおやつや小腹が空いたときにもおすすめです。
同じくフルーツティーと相性のいい紅茶↓
おすすめの飲み方②アイスティー

紅茶はアイスティーにすると、白く濁って見えるクリームダウンという現象が起こることがあります。これは紅茶の中のタンニンとカフェインが冷えて結合することで起こる現象です。
ですが、ニルギリはタンニンの含有量が少ないのでクリームダウンを起こしにくく、アイスティーにしても澄んだオレンジのきれいな水色を楽しむことができます。

ニルギリに渋味が少ないのは紅茶の渋味成分であるタンニンが少ないからなんですよ
上記のフルーツティーをアイスティーで入れても濁らないので、見た目も澄んできれいなフルーツティーが楽しめます。
ホットティーで入れてももちろんおいしいニルギリ。夏はアイスで冬はホットと、好みだけでなく季節に合わせて飲みやすいのもニルギリの強みですね。
まとめ
- ニルギリはインドの南のニルギリ丘陵で栽培されている紅茶
- 標高2000mの高地で栽培されている
- クセもなく渋味も少ない味と穏やかな香りが特徴
- 紅茶初心者や苦手な方でも飲みやすい
- 料理やお菓子とも合わせやすく特にフルーツとの相性がいい
- おすすめの飲み方はフルーツティーとアイスティー
ニルギリはクセも渋味もない香りも落ち着いた紅茶です。
それだけ聞くと特徴のない紅茶なのかな?と思ってしまうかもしれませんが、突出した特徴がないということはどんな好み、飲み方でも合わせやすいということ。
初心者や紅茶が苦手な方でも飲みやすく、毎日飲んでも飽きにくいので、紅茶入門や苦手でも飲みやすい紅茶や日常的に飲む紅茶探している方は、一度試してみてください。
ニルギリを含めたインド紅茶について詳しくはこちら↓
コメント