セイロンティーという総称で呼ばれているスリランカ産の紅茶には、さまざまな品種の紅茶があります。
その中に近年、日本でも知名度がある世界三大紅茶のウバから分かれて一つの品種として確立されたウダプセラワという紅茶があります。
紅茶としてはまだ歴史が浅く、日本での知名度はありませんがいったいどんな紅茶なんでしょうか?
この記事ではウダプセラワの特徴やおすすめの飲み方、そしてウバとの違いを解説します。
ウダプセラワとはどんな紅茶?
ウダプセラワはスリランカの中央にある山岳地帯の東側で栽培されている紅茶です。
この山岳地帯の一番高い山を「ペドロ」といい、東側にヌワラエリアが、西側にウバの生産地があり、この2つの生産地の間にウダプセラワの栽培地域があります。
元々はウダプセラワの地域も含めてウバの生産地でしたが、近年ウバから分かれたためウダプセラワの生産地になりました。
ほかにも同じようにルフナから独立して生まれたサバラガムワという紅茶もあるんですよ
ウダプセラワは標高の高いハイグロウンティー
さまざまな種類の紅茶があるセイロンティーですが、生産地のある標高でさらに3つの区分に分けられています。
紅茶は生産地の標高によっても風味が変わるので、分けているんですよ
- 600m以下はローグロウンティー
- 600~1200mはミディアムグロウンティー
- 1200m以上はハイグロウンティー
ウダプセラワはセイロンティーの中でも特に標高が高い1300~1600mで栽培されているので、ハイグロウンティーの分類です。
標高が変わると気候も気温も変わるので、そういった環境の違いで味も変わってくるのでしょうね
ウダプセラワの特徴は?
【ウダプセラワの特徴】
- 茶葉:茶褐色
- 香り:甘くフルーティーな香り
- 味:キレのある渋味にメントールのような後味、穏やかなコク
- ※水色:オレンジに近い赤
- 収穫シーズン:通年
※水色:紅茶の抽出液の色
ウダプセラワは華やかでフルーティーな甘い香りが特徴です。
穏やかさの中にコクのあある味わいに、キレのある渋味やメントールのような清涼感ある後味も、スッキリとした印象を与えてくれます。
この香り高さとスッキリとキレのある渋味は、高地産ならではの特徴でもあるんです。
逆に低地産ですと香りや渋味が弱くなり濃厚な味わいになります
またこのメントールの香りは元々ウバならではの特徴で、ウバフレーバーとも呼ばれています。なので、ウバの一部だったウダプセラワにも同じ特徴があるのでしょうね。
クオリティーシーズンは年2回
紅茶には茶葉がもつ特徴が最も出るクオリティーシーズンと呼ばれる時期があります。いわゆる旬の時期ですね。
クオリティーシーズンの紅茶は、今か今かと首を長くして待つ紅茶ファンもいるほど良質なんですよ!
ウダプセラワにはその旬の時期が1年に2回訪れます。
- 1回目:ヌワラエリア近くの地域で1~3月
- 2回目:ウバ近くの地域で7~9月
この時期にクオリティーシーズンが来るのは、茶葉が1~3月に南西の季節風の、7~9月に北東の季節風の影響を受けて茶葉が良質なものになるからです。
ウダプセラワとウバの違いはなに?
ウダプセラワとウバ。元々同じ紅茶だったのでこの2つにはウバフレーバーなど似ている部分がいくつもあります。
ではなぜ分かれたのか?それは両者に別の紅茶とする違いがちゃんとあるからです!
ウダプセラワとウバの違い①香り
両者ともにフルーティーさやメントールの香りといった特徴を持っています。
ですが、ウダプセラワの持つフルーティーな香りには甘みがあります。例えるならウバがさっぱりした青りんごのようなフルーティーさなら、ウダプセラワは甘いバラやイチゴのような香りですね。
ウダプセラワとウバの違い②味
どちらもハイグロウンティーならではのキレのある爽やかな渋味がありますが、ウバのほうが渋味の刺激が強いです。
ウダプセラワは渋味と甘みのバランスが取れている味わいなので、ウバを飲んで渋味が強すぎるな~と思ったらウダプセラワを試してみるのもおすすめです。
紅茶の風味はウダプセラワのほうが全体的に落ち着いている印象ですね
ウバについて詳しくはこちら↓
ウダプセラワのおすすめの飲み方は?
ウダプセラワは香りに特徴のある紅茶です。なのでおすすめする飲み方は香りを堪能できるストレートティー。それとウダプセラワならではの味わいで楽しめるミルクティーです。
おすすめの飲み方その1:ストレートティー
ウダプセラワは甘いフルーティーな香りと、後からくるメントールの香りが特徴の紅茶です。
なのでその香りを1番堪能できる、ストレートティーをおすすめします。
また渋味と甘みの味わいにバランスが取れていてクセも少ないので、ストレートティーでも飲みやすいです。
ストレートティーの入れ方について詳しくはこちら↓
おすすめの飲み方その2:ミルクティー
ウダプセラワの持つコクや渋味はミルクと合わせても負けることなく、むしろコクと特有の香りが合わさった、ウダプセラワならではのミルクティーが味わえます。
また入れるときは、せっかくの風味が薄くならないよう紅茶は濃いめに入れましょう。目安は表記されている時間の2倍です。そこから調整していきましょう。
ミルクとの割合もお好みで調整していきましょう!目安がわからない方は1:1から調整してみてください
ミルクティーの入れ方について詳しくはこちら↓
まとめ
- ウダプセラワはスリランカの中央山岳地帯の東側で栽培されている紅茶
- 元々ウバの一部だったが近年分かれて一つの品種として確立された
- セイロンティーの中でも特に高い場所で栽培されているハイグロウンティー
- 香りはバラやイチゴを思わせる華やかでフルーティーな香り
- 味はキレのある渋味と穏やかなコク、メントールのような清涼感のある味わい
- クオリティーシーズンは年2回、1~3月と7~9月
- ウバとの違いは甘さのある香りとウバよりも弱い渋味の刺激
- おすすめの飲み方はストレートティーとミルクティー
ウダプセラワはキレのある渋味とコク、メントールのような香りのある特徴的な紅茶ですが、全体のバランスが取れていてマイルドなので、意外と初心者でも飲みやすい紅茶です。
まだまだ日本での知名度も低いですが、徐々に人気も出てきていて、専門店以外でも通販サイトで買うことができます。
興味が出た方は機会があれば一度味わってみてください!
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